(毎週金曜開催のオーガニックマーケット)
Schönen Tag! 〜ドイツ暮らしエトセトラ〜 Vol.6
【野菜を買いにオーガニックマーケットへ】
まだまだ寒い日が続きますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
寒くなると無性に食べたくなるのが鍋!
ドイツにいてもその欲求はわいてきてしまうもので、手に入る食材や調味料で創作鍋にいそしんでいます。
今回はそんな鍋にも欠かせない野菜についてお話しさせていただきます。
昨年の秋にドイツ北部のハンブルクへ引っ越したばかりなのですが、転居先が決まって真っ先に頭に浮かんだのは「どこで野菜を買おう?」ということでした。
寒さで体調を崩しやすい時期だからこそ、食卓には野菜をたくさん取り入れたいもの。しかしドイツで出回っている野菜の種類は日本に比べると少なく、例えば“冬であれば根菜やきのこ”と言うような季節による変化があまりありません。
そして店によっては野菜の鮮度があまり良くないことも。野菜の購入先を探すことはとても重要なのです。
品ぞろえ豊富でなおかつ新鮮、できればオーガニックと条件を出して探した結果、見つけたのが近所のショッピングセンターで開催されるオーガニックマーケットに出店している「GUT WULFSDORF」でした。
週に一度のマーケットには魚屋、肉屋、パン屋、デリカテッセンなどの店が集まり、小規模ながらも地元のお客さんでいつも賑わっています。
「GUT WULFSDORF」はハンブルク郊外で農場を営み、オーガニックの野菜やパン、乳製品や肉加工品などを生産しているグループ。
現地での販売に加え、月曜日〜土曜日はハンブルク市内のマーケットにも写真のような大型ワゴンで出店しており、私が利用しているのもこのひとつです。
取り扱う青果は自社農園産と他社から仕入れたものを合わせて年間で150種類以上。
どれも品質が良く、多くが量り売りなので自分の好きな量だけ買うことができるのも気に入っている点です。
そして嬉しいことがもうひとつ。
ぎっしり並んだ品物の中にはサラダ用のリーフ野菜やハーブ、ヨーロッパ特有の西洋野菜などに加え、日本の食卓の定番、大根や白菜、カブに青ネギ、椎茸があるのです!
日本で売られているものに比べると小ぶりだったり風味に多少の違いはあったりするものの、味は良いので毎週のように何かしら購入してしまいます。
西洋野菜を使った洋風鍋もたまにはいいのですが、出汁や味噌をきかせた鍋に大根や白菜の組み合わせはやっぱり王道。今の時期は大活躍です。
(ある日の買い物・白菜、大根、さつまいも、カブ、柿などなど)
スーパーにアジア食材コーナーがあったり、アジア料理がファーストフード感覚で食べられていたり、“スシ”以外でもアジアの食文化はとても身近になっています。
その流れを受けてオーガニック農家でもヨーロッパでは珍しい食材としてアジア特有の野菜を手掛けるところが増えているそうです。
ときには日本名で“SHIITAKE(シイタケ)”、“DAIKON(ダイコン)”と表記して売られていることも。柿が“KAKI(カキ)”として売られていることはよく聞く話ですが、さすがに“MIZUNA(ミズナ=水菜)”を見たときには驚きました。
とは言え大根やカブの葉を食べる習慣はあまりないようで、店員さんに手に入らないか聞いてみたときは「苦くて美味しくないでしょう」というコメントが返ってきました。
「煮たり炒めたりすると美味しいよ!」と力説しましたが、ピンとこない様子。食文化の壁はまだまだ高くて厚いようです。
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神木桃子(こうぎももこ) |
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